バスから車窓から見る女川が目に入ってきたが、
自分が数年前に訪れた街とは別の街であった。
家や商店が立ち並んでいた場所には
雑草が生え放題、ところどころに供養のための花束
申し訳ない程度の電柱
なにもかもが、自分の知っている女川の街ではない
唯一、記憶に留めている景色とダブルのは
丘の上にある福祉施設だけ
工事関係の車がたくさんあった。
ダンプやショベルカーが引っ切り無しに動いている
が!!
人が居ない!
いや、正確に言えば人は居る。
工事関係者はちらほら見受けられる。
しかし、
この方々には自分の視線は向かない。
だから人は居ない!と感じてしまっている気がした。
自分の視線は
地元、女川の人を探している
東京よりは人が少ないとはいえ、
目の前に広がる一帯には人が少ない、いや、居ない。
女川へ向かっている電車の中には
高校生や勤め人の人が多くは無いが居た。
それが、今、目の前には人が居ないというギャップ
ちょっと頭の整理がつかない
後になって、冷静に考えれば
地元の人が居ないのは当たり前だと思うが、
その時は頭が回らなかったのか、
目の前の「現実」に混乱したのか、
とにかく
人が居ない街にタイムスリップしてしまった感覚であった
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そんな感覚のまま
バスの終着点へ着き、バスを降りた。
単なる思い込みで予備知識も無かったので
浦宿の駅から、旧女川駅近辺までのバスだと思っていたので
海岸近くで降りることを想定していたが、
着いた場所は、どこかわからない高台の上であり、
現在地がわからなかった。
そこで近くにいた
ガードマンさんに旧市街地、女川駅付近に歩いてゆきたいと
言ったら
「たぶん、そこの道を抜ければ行けるって聞いたことがある」
と何とも曖昧な返事。
このガードマンさんも女川の人ではなく、
どこか別の場所から来た人だと判り・・・
本当に地元の人はどこにも居ないのか?!と
絶望に近いものを感じた
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